フランス産のアルティザンが最強の小麦粉だ。
小麦粉めぐりジプシーが続いて約1年がたった。
今まで、国産、外国産(フランス、アメリカ、オーストラリア、イタリア、ドイツなど多くの小麦粉を試した。
僅かな白神こだま酵母、水、塩、というシンプルな材料だけでパンを作る。
シャントゥールというフランス・シャンパーニュ地方産の小麦粉をかなり気に入っていた。
しかし、アルティザン、これはすごい。
風味があり、ライ麦粉を混ぜているかのような、パンになる。
また、どことなくしっとりして、使っていて非常に気持ちがいい。
業務用10kgのみの販売だけど、
独特の茶色に見える小麦粉が気に入ってしまった。
気軽に近くのスーパーで買えるなら、どんなにいいか、と思った。
保存が冷蔵庫にいれないと、どうやら虫にやられることもあるそうだ。
原料さることながら、相当こだわった製粉が想像できる。
もし、パン屋をするなら、この粉は外せないだろう。
コストの面では割に合わないが、
自分が惚れ込むような会社の製品でないと、そもそも熱意も持てない。
グルテンフリーなどというのも、この小麦粉にはあまり関係ない気がする。
簡単に大量にできるものではない。
ラトラディションフランセーズ、ブション、シャントゥールに感動した。
そして、アルティザンに出会った。 これは、こんな小麦粉があるなら、
日本の製粉会社も大変おもしろいと思った。
10kgあるから、毎日パンを焼いている。
一回あたり500gほど使う。
薄茶色の小麦粉、独特の香り、
そして焼き上がったパン、
上手い下手に関わらず、美味しいパンは焼ける。
夜に生地をまとめ上げ、 翌朝か昼まで寝かせる。
あわてない。
ゆっくり発酵の時間をもち、
最後は適当なサイズにまとめ、ガスオーブンで焼く。
パリッと独特の触感にしあがるシャントゥールも最高だが、
深い味が出る、アルティザンが超気に入った。
材料、こだわれば、よいものを探すだけで、
こんなにパン作りが面白くなるとは思わなかった。
夜、寝る前にパンを捏ねる生活も悪くない。