耕さない畑で自給自足

私が畑を耕さない理由、それは

あまりに多くの生き物を殺すからだ。

機械で耕した後の畑をよく観察すればわかる。

粉々になったてんとう虫、

ズタズタに引き裂かれたミミズ、オケラ、

踏み潰されたカエル、

見なければそれまでだが、

やはり見よう。

人間の食欲、効率重視の畑、

そこには多くの犠牲がある。

じつは、耕さなくても、野菜を掘り起こすとき、

例えば、さつまいもをスコップで掘るときにすら、

ミミズはスコップで切ってしまう。

畑を耕さなくても、犠牲者はいる。

じゃ、耕せばどうかというと、耕したときには、非常に多くの動植物は犠牲になっているということだ。

まさかスーパーで売っている野菜の背景に、

動植物の犠牲がある、と考えることは普通はないだろう。

 

いただきます。いただきます、というが、

実は多くの命の犠牲の上に成り立っていることを忘れてはならない。

 

畑を借りて、少しでも自給自足ができるなら、

土をよく見てほしい。

必ずと行っていいほど、多くの犠牲があることに気がつくだろう。

ミミズをスコップで切ってしまい、

「ああ、ごめん、申し訳ない!」と思う機会もあるだろう。

実際に、

自給自足をすれば、土をみれば、

きっと犠牲の多さに気がつく。

 

だからこそ、食事をするときに、

気持ちを込めて手を合わせるようになる。

便利な時代だからこそ、

自給自足をして、生き物を殺していきていることを実感しよう。

食事の重み、ありがたさもわかるだろう。

 

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