田舎暮しだと、年配の人と話す機会がある。
先日、スーパーを出たところで、地元のおじいさんに話しかけられた。
向こうから、過去の体験を話してきたので、
戦前をしらない私にとっては、とても興味深く聞いた。
貧しい時代、当然、粗食が中心となる。
しかし、戦後になって、卵や牛乳など食の欧米化もすすみ、
卵や牛乳などが入ってきたは皆も知るところだ。
しかし、実は卵は誰もが食べられるものではなく、かなり貴重だったそうだ。
よほどのお金持ちの家庭でないと、卵はたべられなかったという。
時代が進むにつれて、食も豊かになったかに見える。
しかし、そのおじいさんの一言が身にしみた。
「うまいもん、めずらしいもん、たらふく食っていた人は、みんなはように死んでもうた。」
グルメな人たちが、病気になったりして、長生きできなかったそうだ。
それも大半が。
そのおじいさんは、小規模の農家であったので、基本的に作った野菜とお米で、生活していたそうだ。 今もそうしている。
うまいものを探さなくても、
旨い料理を追いかけなくても、
自家栽培の季節の野菜を食べる。
それがうまい。
食べているのは、どうも一般的には粗食に該当するだろう。
粗食といえば、ちょっと言葉が悪いか、
旬の食べ物、といったほうが良いかな。
要は、粗食(旬の野菜)が、実はご馳走に思えていたそうだ。
いや、実際に豪華だと思える。 何よりも美味しいのだから。
そして体への負担も少ない。
乳製品、肉類は一見栄養が高そうだが、実は消化にエネルギーを大量に使う。
エネルギーを補給したかのようで、実は、消化で多大なエネルギーが必要になる。
グルメ志向がつよかった人、「豪華なもの食べまくっていた人」もきっと消化で多大なエネルギーを消費していたのだろう。